看護部について
看護部からのメッセージ
ご挨拶
さくらの花も葉桜となり、春の日差しが暖かく感じられる日が多くなってまいりました。地域の皆様はいかがお過ごしでしょうか。
特定医療法人社団清心会 藤沢病院 看護部長の石山でございます。看護部では新入職者を迎え、新任の看護師長・看護主任の就任があり新しい体制で稼働を開始したところでございます。
コロナ禍もすっきりとは収束しない現状の中ではございますが、社会は少しづつ様変わりをしながらも前に進んでいるように感じられます。
しかしながら、緩和された感染対策の一方では高齢者や身体的に免疫力が低下している方々への打撃は大きく、藤沢病院は現在もコロナ対象者の対応をさせて頂いている状況があります。ご家族の皆様には、ご不便をおかけしておりますことにご協力いただき感謝申し上げます。
当院では、地域の支援者の方々との交流を深め、地域の皆様が穏やかな暮らしへの支援ができるように、認知症医療センターや地域協働会議などを活発に運用できるように尽力して参ります。認知症カフェや家族会、研修など多くのイベントを計画しておりますので是非ご参加いただきますようお願いいたします。
そして、変わらず「そのひとらしく」を尊重した看護提供を実践して参ります。
皆様におかれましてはお体にご自愛頂き自分らしく生活ができます事を心よりお祈り申し上げます。
今後とも、藤沢病院を宜しくお願いいたします。
特定医療法人社団 清心会 藤沢病院看護部長 石山映子
当院は湘南とよばれる鎌倉、江ノ島に近い環境に恵まれている藤沢市にある精神科単科(420床)の病院です。
精神科急性期治療病棟・認知症治療病棟の各1単位と精神科療養病棟5単位・外来1単位です。1単位の病床数は60床それぞれが患者様の病状に合わせ特徴を生かしつつ、常に思いやりと誠実さを根底に他職連携で質の高いチーム医療を提供しています。
精神科医療分野も主軸が入院医療から地域医療に移りつつあります。患者様が安定して社会生活を目指すため一人ひとりのニーズにあった関わりとその人らしい生き方を支援することが求められています。いかなるときも患者様の立ち位置に立つことを心情に「対話の精神と心のこもった看護」をモットーにしています。
看護職員の個々のキャリアアップの支援と働きやすい職場環境を整備し3交代・2交代勤務と子育て支援等のワークライフバランスに配慮しています。
精神科看護を目指す方々を応援します。
藤沢病院 看護部
シニア師長
田口 創史
和田 隆三
小平 浩司
看護部の理念
看護部理念
病院の理念と方針に基づき、常に思いやりと誠実さを根底にした精神科看護のプロフェショナルにふさわしい看護サービスを提供します。
看護部方針
1.いかなるときも患者さんの基本的人権と人間性を尊重します
2.患者さん一人ひとりのニーズに対応する看護を提供します
3.対話の精神でチーム医療に基づく看護職の役割を担います
4.いつも最良の精神医療が提供できるよう日々看護の創意・工夫に務めます
5.専門職としての自己研鑚に努め人間としての成長を目指します
看護部の目標
1.高度な医療接遇を提供する。
2.医業収益の拡大に努める。
3.自己啓発・自己研鑚と人材育成を推進し、活気ある職場環境を作ります。
部署のご案内
病棟 かえで棟2F
かえで2階病棟は急性期治療の閉鎖病棟です。3か月以内の退院率60%以上の退院率を保持しています。保護室が10床あり、急性症状の鎮静を最優先に心身の安静に努め、患者様の症状や状態を理解・把握し、症状に合った様々な治療(薬物療法・修正型電気けいれん療法(m‐ECT)・精神療法・精神科リハビリテーション・など)を行っています。昨年より導入された修正型電気けいれん療法(m‐ECT)は他院からの受け入れも行い、令和1年度の実績は866件となっており症状の早期改善に大きく貢献しています。
病棟 かえで棟3F
かえで3階病棟は、精神療養型の病棟ですが、自傷や他害のリスクのある患者様も入院されています。急性期治療病棟であるかえで2階病棟の、90日を越えて入院治療が必要な方を受け入れる病棟としての機能もあります。そのため、治療抵抗性の患者様や退院にむけてケースワークが困難な患者様が多く、看護師の役割は多岐に渡ります。回復までに時間を要する患者様はふさぎがちになりやすいため、看護師は努めて人間味のある明るい対応、その方のセルフケア能力を高める看護、その人らしい生活の獲得に向けて患者様の見える化を図り、退院に向けた支援を提供するように努めています。昨年から、かえで2階病棟でm‐ECTが導入されました。当病棟では、精神症状の維持療法としてm‐ECTを定期的に行っている患者様も多くいます。このように困難事例の患者様に、他職種との連携を行いながら患者様の地域移行に力を入れています。
病棟 かえで棟4F
かえで4階は、藤沢病院で唯一の開放病棟です。医師・看護師・精神保健福祉士・作業療法士の他職種で連携して、退院支援委員会やカンファレンスを通して自宅・グループホーム・自立支援施設・老人ホームなどへの退院を目指しています。病棟ではラジオ体操やウォーキング、ウエルネス体操などの体を動かす日課を通して身体機能の維持・向上に努めています。病棟での取り組みとして、IMRという心理社会的介入プログラムがあり、リカバリーに向けての支援を行っています。
病棟 かえで棟5F
かえで5階は、精神療養病棟の閉鎖病棟です。看護師、看護助手、精神科指定医、精神保健福祉士、作業療法士が、ワンチームで当院法人内のみずき(宿泊型自立訓練、短期入所施設)、れんげの花(訪問看護ステーション)と連携し、スミレの花(サービス付き高齢者向け住宅)や地域への退院を目指しています。精神疾患を持ちつつも社会で生活できるよう、患者様やご家族と関わりながら、療養中の日常生活の環境を整え、看護を必要とする方を精神的、身体的、社会的、スピリチュアルな側面から支援します。また、患者様のアドボケーターとし意思決定を支援し、変化に対しよりよく適応できるようコーディネーターとして支援します。
病棟 さくら棟3F
『やさしさと思いやりに包まれて』をキャッチフレーズに平成24年3月に開設した認知症治療病棟です。精神症状および不穏や徘徊などの周辺症状(BPSD)により日常生活を送ることが困難な認知症の方に対し、医師・看護師を始めとする専門スタッフが連携して適切な治療、看護を提供し問題行動の改善、安定を図り退院を目指します。『ここなら家族を預けたい…』と思える看護、介護の提供を常に考え各職種の役割に誇りと責任をもち親身に、そして専門性を生かして患者様に寄り添い、温かい環境づくりを心掛けています。また症状の緩和・生活リズムの立て直し・体力の維持を目的とした作業療法の役割も大きく、活動中の患者様の笑顔に我々スタッフも自然と笑顔になります。スタッフ一同、患者様の援助と同時にご家族のお気持ちに沿った退院後の生活を考えていくお手伝いをさせて頂きます。
病棟 さくら棟4F
さくら4階病棟は療養病棟(閉鎖)で、長期入院が多く患者様が高齢化し、生活習慣病を併発するケースが増加しています。身体機能のアップ・活動性の維持・転倒予防を目的に1日に複数回、DVDやCDを用いた体操プログラムを行っています。また、慢性期の患者様も退院支援の対象とし、地域生活への不安がある方や興味を持てない方に対して、日常の生活援助からスタッフとの信頼関係を築き、院内散歩など小さな目標をクリアすることから地域生活に目が向けられるように支援しています。
病棟 さくら棟5F
さくら5階病棟は慢性期の療養病棟(閉鎖)です。基礎疾患は精神疾患ですが高齢者が多く、身体機能の衰えにより生活全般で要介護度の高い方や身体合併症についてのリスクを考慮した看護が求められる病棟です。また、長期入院患者様の日々の生活のモチベーションの向上やリカバリーを尊重した関わりにおいて、ご本人の望むかたちでの退院につながる話し合いを主治医、作業療法士、精神保健福祉士といった他職種が連携し定期的に行なうと共に、精神科に求められる看護の質向上を目指しています。
外来診療
外来では、地域で生活される患者様に対して、治療の場を提供させていただきます。採血や、各注射の処置、電話対応、外来中体調不良を訴えた患者様の観察を実施しています。また、毎週金曜日に完全予約制で、物忘れ外来も実施しています。そのような物忘れが気になる方とそのご家族に、寄り添い、傾聴の姿勢を持って対応させていただいています。当法人が提携しているグループホームへも、隔月1回外来看護師が出向き、健康相談を実施しております。普段困っていることや、病状の変化等を観察し、グループホームのスタッフと情報交換や、主治医への状態報告を実施し、より安心して日常生活を送れる様に援助させていただいております。